漫画 / 张建辉
浙江金华世贸中心プロジェクトは、浙江省と金華市の両方で重要なプロジェクトとして建設工事に指定されており、地元で最大の違法建築でもあります。それは建物の使用目的を変えるだけでなく、承認された建築面積をほぼ 4 万平方メートルも超えています。地元の住民はそれを「最も凄い違法建築」と呼んでいます。その大きさだけでなく、金華市政府のビルとは直線距離でわずか 100 メートルしか離れていない場所にあることからも、注目されています。
商業地に密建された五つ星ホテル
金華世貿中心プロジェクトは、金華市の南部地区で最も繁華な商業地域に位置し、現在、金華市内で最大かつ最も理想的な商業用地です。開発業者は浙江華越不動産開発有限公司で、このプロジェクトは 2009 年に浙江省発展改革委員会によって全省の重要なサービス業プロジェクトに指定され、金華市委員会と市政府によって 2009 年と 2010 年に重点建設プロジェクト、および 2010 年に重点技術改造プロジェクトとして指定されました。
金華市計画局の承認された計画案によると、金華世貿中心プロジェクトの地上には 3〜5 階の付属建物があり、商業用途で、メインビルは 24 階で、高さは 94 メートルで、オフィスビルとして機能します。地下は商業および駐車場の機能があります。敷地の総建築面積は 25,447 平方メートルで、建築面積は 130,262 平方メートルです。
しかし、工事が進むにつれて、多くの注意深い金華市民がプロジェクトの建築用途が五つ星ホテルに変更され、建築面積も明らかに計画よりも大幅に増加していることに気付きました。華越不動産の販売部門の責任者は、地理的な立地条件が優れているため、高級店舗であることから、金華世貿中心の店舗価格は最低でも 2 万元以上であり、これに基づいて、違法建築の建物面積は開発業者に 80 億元以上の追加利益をもたらすと推定されています。
1 年半以上も制止されなかった
金華市都市管理行政執行局の提供する情報によると、金華世貿中心プロジェクトの本体工事は 2008 年 4 月に着工し、2009 年 11 月に本体工事が完成しました。しかし、驚くべきことに、工事全体の期間中、このような明らかな違法行為を制止するための行政執行機関は一つもありませんでした。
世貿中心のオーナーである錢さんは、「2009 年 11 月に本体工事が完成した後、私たちは実際の施工後にメインビルが 31 階、付属建物が 5 階であることを発見しました。メインビルの高さは 118 メートルで、建築面積は明らかに計画を大幅に超えています。」と述べています。2010 年 8 月から、世貿中心の店舗を購入した 100 人以上のオーナーは、金華市政府、金華市建設局、金華市行政執行局、金華市計画局、金華市開発区行政執行局、金華市開発区計画局などの関連部門に、開発業者の違法な超建築の状況を何度も報告しました。2010 年 10 月から今年 6 月まで、毎月 15 日の市長の受け入れ日に彼らは状況を金華市政府に報告しました。
最終的に、金華市行政執行局はこの問題について調査を行いました。専門の測量会社による技術測量の結果、金華世貿中心プロジェクトの実際の占有面積は 28,277.71 平方メートルで、承認を超えた面積は 2,830.71 平方メートルです。実際の建築面積は 170,180.45 平方メートルで、承認を超えた面積は 39,918.45 平方メートルです。
金華市政府の元幹部は憤慨して言いました。「このような大きな違法建築が市政府の目の前にあるのに、みんなが知っているのに、誰も制止しようとしない。中には何か裏があるのか！私は毎日仕事に行くたびに、この建物を見ると、まるで蝿を飲み込んだような気分になる。」
>> 開発業者
先斬り後奏を単純化しすぎた
「私たちの間違いは主に ' 先斬り後奏 ' です。プロジェクトの超建築は事実であり、計画に従わずに勝手に超建築を行うことは間違いです。」華越不動産の責任者はインタビューで述べ、「開発業者は問題を単純化しすぎました。当時、金華市内にはまだ五つ星ホテルがなく、市のリーダーは都市のイメージを向上させるために一つ必要だったし、このプロジェクトは商業中心地に位置しているため、オフィスビルをホテルに変更することもそのような考慮があったのです。最初は調整を経て、通常の手続きで計画を変更し、容積率を増やすことができると思っていましたが、変更できないことに気付きませんでした！」と述べました。
「表面的には、この開発業者は幸運を得たと思われますが、実際には数年前の不動産開発プロセスで、先に違法建築を行い、関係を持つことで計画を変更し、関連費用と罰金を支払い、違法建築を合法化するということは珍しくありませんでした。」不動産開発業を営む杭州の王氏は記者に語りました。「違法建築から得られる巨額の利益と比較して、罰金はほとんど無視できるものです。このような背景の中で、開発業者は違法建築に対する衝動を持ち、違法であることを知りながらも冒険をするのです！」
>> 政府
違法建築面積を没収し、罰金を科す
金華市都市管理行政執行局の法規課長である李国建は、市民からの告発を受けた後、行政執行局はすぐに調査を開始し、関連する報告書を市政府に提出しました。このプロジェクトは省市の重要なプロジェクトであり、関係する利害関係者が多いため、市政府は関連する処理方法を研究してきました。
そして、2011 年 6 月 24 日に、金華市政府が何度も協議会を開催した後、金華市都市管理行政執行局は金華世貿中心プロジェクトの違法建築行為に対して「金華世貿プロジェクトの違法建築面積 39,918.45 平方メートルを没収し、罰金を科す」という行政処分を下しました。この局の責任者は、これが違法建築に対する現在の最も厳しい処罰であると述べています。
浙江大学不動産研究所の所長である趙杭生は、金華市政府の処罰決定は非常に厳しいものであるが、行政執行の脆弱性を隠すことはできないと考えています。設計会社は計画部門の許可を得ずに、建設会社のために設計図を勝手に変更しました。建設会社は合法的な計画調整手続きを取得していない状態で、違法な変更図面に基づいて工事を行いました。監理会社は問題を発見した後も、違法な変更図面に基づいて工事監理を行い、効果的な制止を行いませんでした。計画、建設、都市管理の各部門は本来、監督と執行の環を連携させるべきでしたが、同時に失敗し、疑問を抱かせることは避けられません。
趙杭生は、違法建築に最も厳しい手段で対処することは修正の手段ですが、最も重要なのは未然に防ぐことです。違法行為が初めて現れた時点で断固として制止することで、企業が違法建築による損失を減らし、政府のイメージが損なわれることを防ぐことができます。
金華市民の汤さんの言葉は、一般市民の意見を代表しています。「違法建築に対して無関心であり、最後に一気に没収することで、政府の都市管理部門の怠慢が何十億もの国有資産の ' 収益 ' をもたらしました。これは良いことのように見えるかもしれませんが、党と政府のイメージによる損失は取り返しのつかないものです。誰がその責任を負うのでしょうか？」新華社電
>> 専門家
小さな罰金で大きな利益を得る
2008 年に施行された「中華人民共和国都市計画法」では、建設工事の計画許可証を取得せず、または建設工事の計画許可証の規定に従って建設を行わない場合、県級以上の地方政府の都市計画主管部門は建設を停止するよう命じます。計画の実施に対する影響を除去するために是正措置を取ることができる場合は、期限を設けて改正し、建設工事費の 5％以上 10％以下の罰金を科します。影響を除去するために是正措置を取ることができない場合は、期限を設けて撤去し、撤去できない場合は物品または違法な収入を没収し、建設工事費の 10％以下の罰金を科すことができます。
不動産専門家の丁建剛は、開発業者が「小さな罰金で大きな利益を得る」という状況は、数年前に法律法規が未熟だった時に一般的であったが、最近では一線都市では違法建築に対する取り締まりが厳格になり、罰則も厳しくなっているため、このような現象は収束していると述べています。しかし、いくつかの二、三線都市では、執行の不十分さのため、このような状況はまだ存在しており、内部取引や腐敗が生まれやすいとしています。